楽しい会話をしよう

アクセスしてきたのは、見た感じで30歳くらいの男性だった。サラリーマン風で整った顔立ちで、無地のTシャツ。背後はサトミと同じくワンルームに見えた。
「こんばんは」
ヘッドフォンから聞こえた声は見た目より少し高く、しかし丁寧だった。
「こんばんは!」
緊張して声が裏返ってしまい、サトミはビックリした。男性と喋ることには慣れているつもりだったが、どうしてか緊張している自分に驚いた。男性が少し笑って「大丈夫ですか?」と柔らかく言った。
「はい。えっと、その、サトミです」
「ええ、サトミさんですね?プロフィール欄は見ました。僕はケンジです、こんばんは」
ぎこちないサトミに対して、ケンジと名乗った男性は流暢なものだった。
「あ、あのー、こういうの初めてで、ちょっと緊張してまして」
「みんな、最初はそんなものですよ。すぐに慣れますよ」
男性、ケンジのほうは慣れているらしく、自然体だったが、少し笑っているように見えた。サトミは、自分が相手にどう見えているのかが気になって、次に、プロフィール欄に「初心者です」とでも書いておけばよかったと後悔したが、ケンジのほうが会話をリードしてくれたので、ぎこちなさは小さくなった。

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2011年9月15日 | コメント/トラックバック(0)|

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